「彫刻家の妻がつづるコワレモノの日乗」その1
![Art&Music Porcupine vol.2](https://porcupine.kazu-one.com/wp-content/uploads/2020/03/ppv2.jpg)
ゆかえるがつづります。
moon songs 谷口和正 展に寄せて text by yuchael
楽器が使えたなら音楽をやりたかったという、彫刻家・谷口和正。
ピアノ、ガットギター、バンジョー、エレキベース、
そしてエレキギターと様々な楽器との出会いこそあれど、
長いお付き合いには至らず。
高校生の谷口は、日が暮れると、ラジカセを担いで屋根の上にのぼった。
ノイズにまみれた東京のAMラジオ局、文化放送を聴くために
(京都の南方でも、遠くの電波をつかめたらしい)。
その時耳にした〈ルースターズ〉のガールフレンドという曲に、
谷口は大きくゆさぶられたという。
時を経て今、楽器をガスバーナーにもちかえて、
鉄板という楽譜に向かい、心に響いている音のうねりを、
アルファベットや記号に託して溶断している。
「音楽は、ひょいっと飛び越えてくるから」と谷口は続ける。
そう、だれにでも経験がある、あるはず。
どこからともなく流れてきたメロディーが、
肩を抱いてくれたり、背中を押してくれたり。
そして、いつの間にか、自分の一部になっていたり。
あー、音楽って、ふしぎ。
もー、美術って、いったい。
そして、思い立ったのです。これらの日々をつづろうと。
「彫刻家の妻がつづるコワレモノの日乗」
読んでいただけると、うれしいです。
ゆかえる
◆◆◆
音楽へのあこがれを手放すことなく、
彫刻家となった谷口和正のお知らせです。
開催決定!
moon songs 谷口和正展のオープニングを飾るイベントとして、
「Art&Music Porcupaine(ポーキュパイン)vol.2」が、
今年7年ぶりに帰ってきます。
京都市左京区元田中「ギャラリー ニア」さんで、
8月17日(土)19時スタート。
谷口自身がセレクトしオファーした3組の
“うたうたい”によるライブ。
アートと音楽がからみあう一夜、
たくさんの方々とご一緒できますように。
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